読書の途中報告と思いついたこと
先日紹介したマルクス・ガブリエルの本を読んでいて、少しつながる(と思う)部分の話を思いついたので、今日はそのことについて書いてみます。
NLP(神経言語プログラミング)の前提の一つに「地図は領土ではない」と言う文句があります。
元々は一般意味論のアルフレッド・コージブスキーが唱えたという文句らしいですが、ここで言われていることは、私たちはよく「地図」と「土地(領土)」を混同して物事を捉えてしまいやすく、それによって問題が起こる原因にもなるということです。
この部分はカントの認識論などとも関係してくるところですが、最近は年齢のせいか、単なるメンドくさがりなのか、あまり踏み込んだ話をしようとしたり、議論になりそうな話をしようとすると、精神的な消耗が激しいので端折ります(笑)
とにかく、もっと大雑把に端的に言えば「人は同じものを見ていても同じようには見ていない」ということで、例を挙げるなら、同じ土地でも、農家の人なら田畑になるかどうかを見てから何を育てるかを考えるでしょうし、建設業者なら地盤の強さや広さを見てからどれくらいの建物が建てられるかを見るでしょう。
要するに同じ「土地」でも「地図(見方)」が変われば対応も変わるということです。
そしてその「地図」は、主にその人の信念や価値観といったものによって描かれて(形成されて)いると言われています。
さて、マルクス・ガブリエルがNHK(Eテレ)のドキュメントで対談していたのですが、私たちは資本主義社会においてあまりにも「欲望」によって突き動かされていないか、また、その「資本主義的見方」によって人(自分)の行動を経済的価値などに自然と変換して見ていないかと問いかけていました。
おそらく彼のこの部分の問いかけが、私の中に「爪痕」を残していったのではないかと、彼の本を読みながら最近ふと強く感じたのです。
ただこの本自体の論点は、資本主義的な見方かどうかなどとは少し違う所にあると思います(まだ途中ですが)。
しかし、「見方」という意味では「世界観」という言葉がありますが、ではその「世界」とは何を指すのでしょうか?
と、いう意味で言えば「なぜ世界は存在しないのか」という本に興味を持つのもわかる気がしませんか?(笑)
それはともかく、私自身もつい時給的な考え方をしてしまって、その場やその時間に集中できなかったりする時があるので、自分自身の「地図」をもっと掘り下げて見直してみようと思っています。
何とな~く話がまとまってないのは、まだ自分の中で他者の考え方をしっかり消化できておらず、同時にまだ自分の考えも化学反応中でまとまっていないからでしょう(汗)
いずれにせよ、もう少しきちんと最後まで読んで自分の糧にしたいと思っています!