アルコール消毒とアルコール依存症。
コロナウイルスの影響でマスクとともにアルコール消毒液も品薄になっているようです。
以前、ある断酒会の記念大会に参加した時に聞いた体験談ですが、その会員さんは食品加工の工場で働いていた関係で、毎日手のアルコール消毒をしていたそうです。
ところがある日、どうしても飲酒欲求が抑えられなくなって、その消毒用のアルコールをこっそりポンプの蓋を開けて飲んでしまったという話をしておられました。
さらに別の話では、家族の前では普通のお酒は飲めない環境になっていた人が、やはりアルコールが入っているマウスウォッシュを飲んでいた、という話も聞いたことがあります。
確かに、消毒用アルコールなどを飲むというのは、かなり特殊な話にはなるとは思いますが、アルコール依存症は、いわばアルコールに人生を乗っ取られてしまう病気です。
ですので、アルコール依存症は専門病院での治療なり回復プログラムを受けたりして、本人が変わり、同時に家族も変わらない場合、このような話のようなケースが起こっても、別におかしくはないという病気だということも、是非お伝えしたくて今回書いてみました。
余談ですが、私は消毒用アルコールやマウスウォッシュを飲んだことはありません(笑)
しかし、だからマシだと思っているわけではありません。
アルコール依存症は進行性の病気です。
私も治療プログラムを受けずに飲み続けていたら、他人の話としてこうした話を書くことは出来なかったでしょうし、もしまた飲み始めてしまい、ズブズブのアルコール漬けの生活に戻ってしまえば、同じようにならないという保証はありません。
ただ最近は、感染予防で手をアルコール消毒する際に漂ってくるアルコールの臭いが、とても不快に感じられる状況です。
これがもし、「飲みたい」という気持ちが少しでも起こるようでしたら、自分自身の心中を見つめ直さなければいけないのでしょうね。
「体内アルコール消毒」などと言って、お酒をお飲みのみなさん❗
くれぐれも、本物の消毒液を飲んでしまうような状態にならないように、程好くお酒を嗜んでくださいね。